心理

今後も個人個人の活躍は変わらないのにSMAPが解散するとなぜ問題なのか

国民的アイドルグループSMAPが突如解散を発表し、オリンピック中継中のNHKですら速報を出すレベルでニュースになった。 芸能記者たちはみんな気づいていたらしく、ほら年始の騒動の時に言ったろ、予言した通りだったろ、と言わんばかりの態度で連日記事をど…

続ぼくを探しに ビッグ・オーとの出会い-書評-私の男 pic.twitter.com/nWaaJF1ZC5

男は娘を血の袋として愛してしまう。自分と同じ血が入った袋として、それを娘のように、母親のように、そして自分のように愛そうとした。「欠損家族」の中でハカり知れない孤独と、それによって繰り返し訪れる破壊衝動とを情愛に依って覆い隠し、血がつなが…

汝は我、我は汝-映画評-私の男

個人的になかなか楽しめた。本編中二階堂ふみはえんえんディープキスし続けるし脱いで妖艶な体をこれでもかと魅せるしがんがんもまれるし、なぞのスプラッタ表現がでてきたり、浅野忠信がまじめキャラの高良健吾を脱がして肌をなめる謎のBL展開があったりと…

レジリエンス(精神的耐久力)なんてあるわけねえだろ

心理学界隈でこそーっと盛り上がり始めたレジリエンスという研究、”折れない心”という文言でNHKなんかでも特集された。 NHK クローズアップ現代 実験なんかを見ててもストレスを与えて耐えれる人と耐えられない人の違いみたいなのを研究していて、耐えれた人…

これから教育したい人へ-教育実習生へ送るアドバイス その2

前回のつづき 生徒の背景は多様 現場に入ってコミットした後感じるのはその子供たちの個性だけでなく環境の多様さである。 あなたは親が政治家の子供にあったことあるだろうか?親がヤクザ屋さんの子供は?親が風俗経営してる子供は?子供は皆サラリーマンの…

ちきりん氏の科学教育論もそろそろ幕引きで

チキリン女史が投げかけた俺流科学教育論がわけのわからん議論を呼び起こしている。 2014-02-25 ちきりん氏のお粗末な科学教育論 - バッタもん日記 「役に立つ知識」としての学問: やまもといちろうBLOG(ブログ) 「ただの知識」だけ学校で教えてもあまり役…

<>を使い留保せよ。僕はキメ顔でそう言った-書評-「現象学は思考の原理である」

3年前くらいに読んだ気がするのだけれど、哲学書は多角的な読み方が必要となるため、書評が難しすぎて結構な割合で放置している。 本書はその中でもわかりやすさ抜群。それもそのはず、入門書を書かせたらわかりやすさ大絶賛、専門書を書かせたら大批判でお…

BBA達はいかにセックスアンドザシティを楽しみ炎上を解釈したのか -メディア評- 映画「ハンナ・アーレント」

年末に岩波ホールで鑑賞。チケット入手に40分強並び、これで内容が酷かったらおこだよ!と思ってたけれど、案外よかった。 本作は、哲学者であり活動家であった50歳のハンナ・アーレントの執筆と反響と過去を描いた作品。開始15分はひたすらジジババが知識…

オタクになろうとするヤンキーと、ヤンキー化する秋葉原-いまさらC84レポート-

今更で申し訳ないが、気鋭の新人アーティスト、水曜日のカンパネラのボーカルを案内するためにC84 3日目に参加して来た。 今回は3日間で59万人と過去最高の来場者数を達成し、また別の層を取り込みつつ市場は大きくなりつつあるのではないかと感じさせる。 …

トラウマ思考と事後責任-メディア評-映画「モンスターズユニバーシティ」

レイトショーで見てきたが非常に面白かった。よい子が見るには少々退屈かもしれないが、よい大人が見るには非常にエキサイティングで、泣ける。さすがディズニーというべきか、吹き替え版は作中の建物や張り紙などの英語も日本語に書き換えてあり、十分に楽…

福岡に帰って気づいたこと

帰省のために福岡に2泊3日。東京とかなりのカルチャーギャップがあってしんどかった。東京の儀礼的無関心最高である。以下雑記。 1.天気予報でPM2.5予想が流れる 空がかすんで見えるときは黄砂かpm2.5なのだそうだ。 帰宅して風呂に入って耳をいじると…

イケダハヤト問題のイライラの原因がわかったので師を囲む周りの大人をぶん殴りたい

やまもといちろう氏とイケダハヤト師の対談イベントがあったらしく、ログを読んでみたけど行かなくてよかったと言うほか言うことがない。 ひとまず夏の薄い本でのCPには期待する。ブロガーBLが出来たらブログはキャズムを越えたという指標になろう。 やまも…

尊敬しているからこそ、親を越えなければならない 反抗期の王道映画-映画評-「荒川アンダーザブリッッジ」

漫画原作、アニメ化された荒川アンダーザブリッジが、実写ドラマ化。よく見てみたらキャストもおかしく、小栗旬がカッパ役だったのは声を出して笑った。山田孝之、城田優、林遣都、桐谷美玲、安倍なつみ。今をときめく舞台俳優や映画俳優、モデル、ミュージ…

若者論3原則

先日就職について語るイベントにパネラーとして誘われたので資料を作っていった。 若者の就職について語る時、皆が若者を何かが不足している存在として語ろうとするので牽制としてこんなスライドを用意してみた。雑な議論がイッキに慎重になるので場によって…

死にたい奴は勝手に死ね

学生の頃、追手門大学のカウンセリングの先生の講義を受けたのを思い出した。当時の僕にその教えは非常に刺激的で、一番最初に教えられた言葉は「正しいことは悲しいこと」であった。子どもが親に向かって「なぜ僕は頭が悪いんだろう?」という言葉を発した…

体罰とかで騒いでる暇ないよこれから学校教育は本当に苦難の5年を迎える

※記事の下に追記しました 大阪で体罰とか入試中止とかで盛り上がってるところに埼玉県の100名以上の先生が早期退職したってニュースが話題に。 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130122/k10014967521000.html http://matome.naver.jp/odai/213588386068…

いま、はあちゅうコピペを読み返す

カリスマブロガーはあちゅう氏のコピペを今思い出し、あのはてな村、いやブログ全体がキラキラしていた時代を思い出そう。意外と全文が残っていなかったのでキャッシュから取り出して保存。 ねえ、日本が可及的速やかに、しなきゃいけないことはなんだと思う…

そもそも中途半端に昔の有名人のスキャンダルを映画化することこそデンジャラスなんじゃじゃないの?-メディア評-映画「危険なメソッド」

あんまり面白くなかったのでネタバレも含めて書く。ぶっちゃけこの映画を見る1時間半でユングの入門書を読んだ方がエキサイティングだと思う。 いまだに日本の心理学はユング信仰やらフロイト信仰が根強く、一方で若手の心理学者達からは、彼らは現代心理学…

株式会社ファーストロジックの採用ページに感じる強烈な違和感

twitterやfacebookでがんがんにシェアされて来て話題になっていて、読み物としては面白いのであるけれど、調べてみると微妙な点があったので報告。関係者が見て気分を害してしまったら、ごめんなさいとしか言いようがないのだけれど、ブロガーとして、学校側…

精神分析学と言う思想の行く末-書評-フロイト以後

日本でのユング信仰/フロイト信仰は異常だ。精神病のスペシャリスト達が無意識の構造と文字通り夢を見ることについて体系化したのが150年前。いまや半分カルト、半分社会権力と化したその150年前の手法が日本ではいまだカウンセリングで用いられている…

学生にこそ知ってほしい戦略から考える方法

大学が学問だけを教える場所でなくなってきた 大学時代から大きな勘違いをしていた。大学時代、アントレプレナー教育や起業教育研究をおこなっていた流れでドラッカー研究を行っていた。ドラッカーは経営学のオリジネータだという。しかし、経営学は学問なの…

未來の描く過去-メディア評-映画「陸の魚ーセイジー」

友人数名がヘドウィグアンドアングリーインチ見に行っててうらやましいと思い、負けじと森山未來主演の映画「陸の魚ーセイジー」を見る。監督は正直どんな人か知らないし監督の良さもよくわかってない。そして本エントリはネタバレを含むがそれを知っても特…

頭の悪い人の逆転の方法

最近テレビを見る機会が増えたため、メディア露出の作法や、楽屋落ちの作り方を観察している。テレビで爆発的に売れるためには「の作り方」が重要で、その「の作り方」は集団の中での役割やポジションを得るために振る舞うものである。ひとたびキャラが認知…

優しい男とセックスフレンド

草食系男子ブームも一段落し森ガールも草食系関係なしにファッションジャンルとして独立して語られるようになって、若者の恋愛の傾向も微妙に変わってきた。いろいろな若い人たち、特に大学生から恋愛相談されるが、ちょっと気づいたので書いておく。なんに…

萌えと寛容-C82参加記録-

夏コミ3日目に参加して来た。忘れないうちに簡単にメモ。 ツイッターでオタク研究家を名乗りだして2年、その実最前線でオタクとして情報戦を戦うことを離脱したただのヲッチャーなのだけれど、オタクが変わったと言うよりはオタクを取り巻くものが次々と分析さ…

もう一つの荒川アンダーザブリッジ-メディア評-ヒミズ

早稲田松竹で二本立てで園子温監督の特集がやっていたので見て来た。5時間半連続で映画を見ると言う経験は初めてであったため、頭はくらくらしたが非常に面白かった。まじで荒川アンダーザブリッジ。 内容はこうだ。ある少年が「普通でありたい!」と叫びな…

サブカルクソヤローがなぜむかつくのか-あるいはオタクとニャル子とディスタンクシオン

ヒエラルキーは場に宿る。例えば学校という場は勉強をする場所であるにもかかわらず、いかに勉強以外のことをうまくこなせるか、という独特のスクールカーストがあり、それは学校ごとに微妙に異なる。 遊べる本屋でおなじみ、ヴィレッジバンガードにいけば、…

<みじめ>と不自由のトレードオフ

最近は人のネガティブな<感情>がどのように湧き出てどのように語られどのように処理されるかを考えているのだが、いくつか思うところがある。 一つは感情は身体から独立できないということ。例えば女性の場合PMSによって憂鬱や感情の起伏が激しくなること…

学生のボランティア活動は第3の学生運動

今年度から様々なNPOやボランティア団体とかかわるようになったところちょうどこんな記事を見つけた。 借金してでも途上国のNGOの活動を体験したり、チャリティ・イベントを行う若者たちの姿をお伝えしたが、このレポートは大反響を呼び、すでに25回を超え…

下手な哲学書より山形浩生-書評-訳者解説

昨年発売された本の中で一番面白かったと言ってもいい本。翻訳家である著者の訳書のあとがき解説を集めた一冊。経済学はもちろん哲学・心理学・文化・数学(統計学)・情報・社会・科学技術から今流行りの開発教育まで幅広く網羅する山形浩生氏ならではの語…