FBで犬猫の殺処分数がやべえ!って回ってきたので調べたらこの30年で約15%に減ってたんだけれども

犬猫の殺処分数に関して(なぜか犬猫だけ)環境省が統計を取っているのだけれど、昭和59年度に犬猫あわせて111.4万頭だった殺処分数は平成23年度には17.5万頭に。単純計算で約84%減ったことになる。
参考:http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/files/h23_dog-cat3.pdf
20130818141205
元の文章にはこう書かれていた

保健所の持ち込み数が多いのです。

持ち込みが減らないのです。

安楽死なんかありません。

おしっこを垂れ、嘔吐し、苦しみながら

死んでいくのです。

死に切れなかった子は、生きたまま

焼かれるのですよ。

それでも貴方は保健所へ連れていきますか?

持ち込まなければ、こんな死に方を

しなくても済むのです。

Facebook

 そもそも僕が小学生のころから動物愛護団体がこいろんな働きかけをしていて、保健所などの動物を持ち込み預かり殺処分する場所は過剰に監視が行われているためそんな残虐なことができるわけがない。
 また環境省からも「動物の愛護及び管理に関する法律」を元に

殺処分動物の殺処分方法は、化学的又は物理的方法により、できる限り殺処分動物に苦痛を与えない方法を用いて当該動物を意識の喪失状態にし、心機能又は肺機能を非可逆的に停止させる方法によるほか、社会的に容認されている通常の方法によること。

環境省_動物の適正な取扱いに関する基準等 [動物の愛護と適切な管理]

という指針を出している。
引き取り数に対しても犬、猫ともに半分以下に激減している
参考:環境省_統計資料 「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」 [動物の愛護と適切な管理]の一番下の表を参照
都内でも取り扱い数は統計上減っている
参考:動物取扱数の推移 東京都福祉保健局
もちろん殺処分される動物たちがまだ毎年20万程度いることは悲劇だろうし、だからといって野放しにして害獣となって石を投げられつづけたり車に引かれるのも問題だろう。少なくとも統計上は虐殺と呼ばれる類の殺処分もやむをえない事情で引き取ってもらう件数も減っている様子だし、それらは動物愛好家たちが一生懸命啓発を続けてきた結果としてちゃんと受け止めるべきだ。一方で内閣府の意識調査によると避妊手術などをしていない割合が60%を越える。世帯における人数が減っている昨今、ペットも家族として大事な役割を持っている。どう共生するかはいろんな意見があるだろう。
http://www8.cao.go.jp/survey/h22/h22-doubutu/index.html
また、本題に戻るがどうやらこのフェイスブックページ、元情報を調べることを知らないけど正義感がある層に訴えかけて、有料メルマガへ誘導するサイトの様子。この手の情報が回ってきたら注意喚起してほしいし、この手のページをどうにか取り締まれないものか悩ましい。

むしろアニマルホーダーに注意

環境省が犬猫の飼育についてパンフレットを出し、その中で指摘しているのがアニマルホーダー(劣悪多頭飼育)である。

米国では劣悪多頭飼育者のことを、アニマルホーダーと呼ぶ。「ホーダー」はごみや物を捨
てられずに集めてしまう精神的病理のある人に対して使われる専門用語であり、これが劣
悪多頭飼育者に当てはめられ、アニマルホーダー(以下ホーダー)と呼ぶようになった。

環境省_平成21年度 動物の遺棄・虐待事例等調査報告書

実際にあったことはないが、SNSで殺処分されそうな犬猫を正義感から引き取りにいき、それを繰り返し異常な密度の中動物たちを飼育している事例があるときく。動物愛好家たちのブログを見てもひそかに危険視されている様子だ。動物を飼う余裕も経済的余裕に左右される。近所で動物の虐待事例を見つけたら、ぜひ市町村の役場にでも知らせてあげてほしい。
 また、動物実験の世界でも、普通に手足を拘束したり切り落としたマウスが条件を変えて何秒で溺死するか、などの実験が行われているらしい。平然と学会や研究会などで涼しい顔で発表する姿は今でも見られるという。監視が効かず、実験室という特殊な環境下での論理に従ってしまう分、こちらのほうが取締りが難しい。

ブログ論がもりあがってたけれど

多分ブログとかブロガーって集団を語るなら統計を使わない限り一生答えでないんじゃないですかねえ?ただでさえ「傾向がある」を断定に書き換えるのがブロガーの一般的芸風なのだから。
あと、トラックバック機能がないブログはブログとは呼ばなくていいんじゃなかろうか。ニュースサイトだよあれ。

トラウマ思考と事後責任-メディア評-映画「モンスターズユニバーシティ」

 レイトショーで見てきたが非常に面白かった。よい子が見るには少々退屈かもしれないが、よい大人が見るには非常にエキサイティングで、泣ける。さすがディズニーというべきか、吹き替え版は作中の建物や張り紙などの英語も日本語に書き換えてあり、十分に楽しめる気の使いようだ。


ディズニー×ピクサーによる本作は、映画「モンスターズ・インク」の続編。エネルギー工場で働くおどろかせ屋のエリート、マイクとサリーの大学生活を描くビルドゥングロマン。才能はないが努力を惜しまず大学まで進学した頭でっかちのマイクと、巨体と恐ろしいほえ声という才能の塊サリーが喧嘩と団結を繰り返しながら成長していくまさに王道映画である。
 作品のストーリーとしては、喧嘩中のマイクとサリーがマイペースな仲間たちと一緒のチームとしてサークル対抗の怖がらせ大会に出ることになる。5人組6人組がさまざまな競技でたたかうこととなる。作中、アメリカならではのエリート思想が色濃くでたスクールカーストや自由さがキッチリと描かれており、日本で言うイベサーテニサーのように、サークルは男子はアメフト、女子はチアが一番かっこいいことになっている。サークル名がギリシア文字だったり、ハウスパーティやカルト儀式が行われたり、いろいろ分析しがいのある描写が並ぶ。例えるならアメリカ版奇面組である。
 作品を通して描かれるメッセージは、生まれながらのもので人の価値は決まらない、といったところに収束するのだけれど、よくよく考えるとこんな当たり前のことが映画のテーマになってしまうことこそが興味深い。
 ビルドゥングスロマンてきな成長とは何かと問われれば、過去からの脱却超越をどう果たすか、ということになる。親、遺伝、貧困、容姿、学力、そういったステロタイプな価値観を抜け出て、自分也に集団の中で能力を生かせる状態や戦略にたどり着くことである。
 劇中のサリーは自分の才能をひけらかし、他人に優位に立とうとする。マイクは小さい頃から才能が無いと言われて来たが、勉強に勉強を重ねこわがらせ学部に入学する。入学したはいいが、見た目的にちっとも恐ろしくないマイクは非常にバカにされる。黒人や障害者の暗喩ように、産まれ持ったものをあざ笑われるが、それでも俺には努力と個性があるんだ、と力を発揮しようとする。
 しかし彼らは自律して描かれた。すべての非成功は自分の力量不足であり、全ての成功は周りの人達のおかげとして描かれる。

事後責任社会

 これらの話が美談になるには背景の荒みようを考えなければならない。(外国は知らないが、)日本では「多くの失敗や問題は、誰かに責任があり、誰かに責任をなすり付ければそれで終わる」かのように報道される。若者問題やレイシスト問題を筆頭に、ハイリスクな人達を排除し隔離し、残った者は賢く振る舞えばそれで問題は解決する、という思考の上に立って、瞬発力で発言する人々はニュースについて検索すればいくらでも出てくる。以前奨学金についてのエントリにも書いたが、意思決定とは学習して来たことと環境とのダイナミズム(複雑性)の上で行われる。反社会的な思想を持った人間よりも、近くに「そそのかす友達」がいる人間の方が(検挙率等の統計的に)軽犯罪リスクは高く、貧困な家庭の方が犯罪リスクは高く、落書きが多い地域の方が犯罪リスクは高い。毎日のように上がってくる非常識な飲食店の店員の写メも、彼らの人格よりそういった「そそのかす人間関係」や「報酬不足」や「割れ窓理論」をまず疑うべきだ。
 情報に晒されながら人々は、犯罪者の過ちは犯罪者の人格に由来するものだと考える(この傾向を自己奉仕バイアスなんて呼んだりする)。そう過去の失敗事例をデータベース化して、アレをしないコレをしない、と言う思考/行動パターンに陥って行く。こうした思考の背景には、原因と結果がほぼ1対1で強く結びついており、ある種の問題の原因となる行動を忌避するトラウマ化が起きる。もっと激しいところまでいくと、好き=優しい、キライ=失敗する、みたいな結果は感情に起因するという思考にまで結びつく。人を喜ばせようとしても段取りを失敗しようもんなら愛が足りないだのと騒ぎ出すカップルの話もいくつか聞く。
 こうして、5分後にどんなに予想のつかない事件や事故や災害がおきても、それはリスク管理できるものであると捉えられ、事後に責任を問われることになり、最終的には社会の表舞台から排除される。家から出ない、何も買わない、恋愛もしないことが最適解となって行く事後責任社会ができあがる。
 排除された側はコミュニティに戻ることは(精神的に)難しい。よく「出て行け」みたいな張り紙がなされる漫画等の表現を見るが、あれは心象風景であり、現代で張り紙でもしようものならした者がハイリスクな集団の一員と認定され排除を食らう。毎日窮屈にルーティーンをこなしながら、テレビで逸脱した人々を見てはまたバカなことをして、とツイッター(やmixiニュース)でつぶやく。なにか自分たちのリソースを奪いかねない行動をとろうものなら、罰則を厳しくして、恐怖で他人の行動を制限しようとする。何度も言うが、うまく行かなかったことは全て他人のせいであり、自分は極力責任を取らず、見ず知らずの他人に対してばかり責任を追及し、論理的に成立しそうになければ倫理の問題だのマナーの問題を持ち出しどんどんグレーゾーンを増やし、最終的に自分たちの首を絞めながらもどんどん息苦しい社会を作る。犯罪の原因を「未熟」に求めてはいけない。
 そうして彼ら彼女らは何らかの理由でつまづいたとき、理想とかけ離れてしまった自分の問題の原因を血筋や遺伝や才能や産まれたことに原因を求め、呪い出す。高すぎる理想や排除に働く基準自体が徐々に高くなっていることもわからず見直しもせずパニックに陥るのだ。

 劇中モンスター達は、そうした血筋や環境のせいにせず、自分や友達や戦略を磨き上げることで、ダイナミズムを発生し運までも味方に付けて競技を勝ち上がる。こうした王道的体験をもっと社会は多く用意すべきだし、そんな物語が産まれるのなんていまやオリンピックとアイドルと映画の世界にしかないのである。
 善き自己啓発はあるはずだ。まずは映画を楽しむとともに、そんなトラウマ思考から自分を脱却させていくメタ認知も面白いのかもしれない。

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【第1類医薬品】リアップX5プラスネオ 60mL

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  • 発売日: 2020/04/01
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「絆」はあなたになにをもたらすか、あるいはなぜ転職したい人は現れるのか-書評-パーソナルネットワーク

 すらすらよめてかなり面白い。震災後に「絆」という言葉が流行し、人とのつながりはどうあるべきかという議論が盛り上がり、仲間とは何か、親友とは何かなど、誰しもが関係について悩んだことはあるはずだ。そして本書はそれが何であるかはわからないが、人と人とのつながりにはちゃんと作用副作用があることが研究の世界で数値的に実証されていることを示してくれる。ソーシャルキャピタルからSNS,マルチレベルマーケティングまで、学術と経験を交えて著者のノウハウと魂がこめられた一冊。

 本書はネットワーク研究の今とこれからをつづった初心者向けの本。(文系教科であったという意味で)社会科学でありながら数理統計なども応用せねばならず、難しい領域であるはずのネットワーク研究を初心者向けに解説している。基礎や考え方、倫理や限界や研究方法の暗黙知(の一部)、これからのネットワーク研究についての希望までしっかりと書いてある良著。多くの人間の思考や決定は個の傾向を分析するだけではわからず、周囲の人間との関係やつながり方、職場の雰囲気や流動性などさまざまなパラメータによるダイナミックなものだし、そういったネットワークをベースにした分析に本書は解像度を与えてくれる。

ネットワーク研究でなにがわかるか。

例えば本書第3章では実際にネットワーク研究を行ってわかった面白い例を5つ紹介している。そのうち2つを紹介しよう

3年でやめる若者の転職しやすさ

 若者が就職後3年以内に3割(大卒)が離職する現象がここ10数年ほど続いている。著者はネット調査を利用し22〜29歳の若者で、転職希望者と非希望者計1000人にアンケート調査をし、若者が強い紐帯を好む結束型か弱い紐帯を好む橋渡し型かどうか、上司が結束型か橋渡し型かを判別できるようにし、分類して傾向を調査した。結果は以下だ。

上司結束 上司橋渡し
本人結束 △高職場満足、人間関係悩む、転職意向低い ×低職場満足、人間関係悩む、転職意向強い
本人橋渡し ◎高職場満足、人間関係悩まず、転職意向低い ○中職場満足、人間関係悩まず、転職意向弱い

こうして実はコミットメントや結束を求めてくる上司はうっとおしいかと思いきや意外と働きやすい、という結果が出た。一方橋渡し型の(要はいろんなコミュニティを飛び回るタイプ?の)上司と結束型の若者では相性が悪く、(すべての若者が辞めたいわけではないが)転職希望率は高まる。離職する若者は個人主義で職場適応能力が高いかと思われていたが、研究の結果で見る限りは職場に帰属意識を持ちたい若者ほど転職希望率が高いことが示された。
 詳細は元のレポートを見てほしいが、研究はこれだけでは終わらず職場の雰囲気が結束型か橋渡し型かまで含めたオクタント(8つの分類)を分析する。

結婚願望とネットワーク

 「パラサイトシングル」という言葉がセンセーショナルにひろがり、親に経済的に依存し結婚しない若者が一時期話題になった。少子化問題もあわせて恥の文化が消えたから悪い、親が悪いなどとステレオタイプをぶつけてくる論者も後を絶たなかったのであるが、実際にどうかをネットワーク研究の手法を用いて分析した野沢慎司氏の研究を紹介している。
 25〜34歳の未婚男女にアンケート調査を実施、有効回答数は703。結婚意欲に対して、親との経済的、心理的関係、恋人や友人との関係がどのような影響を及ぼしているかを検討している。重回帰分析を使うのだけれどうまく説明できないので結果を鵜呑みにする前に本書を参照してほしい。
 結果5つの結論を得た。

  1. 親への経済的依存が高いほど、結婚に消極的ということはない。
  2. 友人中心のネットワークは恋人のいない女性の結婚意欲を低める
  3. 恋人を含む高い密度のネットワークは女性の結婚意欲を高める
  4. 同僚中心ネットワークは、男性の結婚意欲を低めるが、女性の結婚意欲は高める。
  5. 恋人のいない女性は、仕事に満足しているほど結婚意欲が低くなり、仕事に不満足であるほど結婚意欲が高くなる。男性はこのようなことはない。

 パラサイトシングル論で言われた親との経済的関係はあまり意味を持たず、友人関係などのほうが影響を与えやすいことが示唆された。

ネットワーク研究の限界

 本書の一番の魅力はここである、ネットワークとは存在すれば大きい小さい強い弱い一方向双方向など分析できるものの、孤立や関係なさを証明することができない、「悪魔の証明」が存在する。ソーシャルキャピタル論の誤解や、強い紐帯と弱い紐帯を巡る議論、観察しにくさから認識に依存せざるをえないことなどを、1章と数項裂いてちゃんと説明してくれている。
 ネットワークを使う上での倫理として、ネットワークビジネスなどに加担しないことや、ネットワーク分析を使って一般市民から無理やりテロリスト候補を抽出したり、インフルエンザの感染源を特定して名前を公表したりすること。また、流動性が低い土地で近隣の人をどう思っているのかなどを聞き出しその結果を研究結果などとして公表すれば、近隣関係が悪くなりかねない。ネットワーク研究自体がネットワークを変質させたり、最悪壊しかねないことを指摘している。
 ネットワークに最適化はあるか、情報を紐付けることは監視かなど刺激的な問題提起がちりばめられているところも本書の魅力である。

奨学金を自己責任の問題にすると日本が滅ぶ

 もう若者にホームレスになれと言っているとしか思えないのでまとめてみたよ。

「雇用情勢の悪化」「賃金の目減り」…長引く不況で我が子の学費を出す親の収入は少なくなる一方だ。当然、子ども(学生)はアルバイト収入や奨学金を頼りにせざるを得なくなる。
 日本学生支援機構の調べによると奨学金を受給している大学生の割合はうなぎのぼりで増える一方だ。1996年には21・2%だったのが2010年には50・7%となった。2人に1人以上が奨学金を受けていることになる。
 ところが日本の奨学金は、前途ある若者の学業を援助するためのお金ではない。前途ある若者に多大な借金を負わせる、とんでもない制度なのだ。
 景気のよい時代なら働いてなんとか返せた。ところが不況で就職難の時代にあっては、とてもじゃないが返せる金額ではない。1千万円を超える現・元奨学生もザラにいる。返せなければ金融機関のブラックリストにあがり、クレジットカードも作れなくなる。
 もう我慢できない。奨学生(現役の学生)と奨学金の返済に追われる社会人がきょう、「教育の機会均等」を訴えて文科省財務省に向けてデモ行進した。(主催:全国学奨学金問題対策委員会)

田中龍作ジャーナル | 「奨学金」という名の学生ローン 1,000万円超す借金抱える若者も

 このデモの記事もいくつか事実誤認や誇張表現がある様子で、彼らは全員が奨学金給付者であるわけではなく、あくまで「教育の機会均等」を訴えているという。
 しかし奨学金を返したくないって訴えだと読み違えた人達から自己責任論が広がっている

わかってて借りたものをなぜ返さないのか・・・

大学いかなかったらよかったんじゃないかな

奨学金未返済者がデモ行進 「これは奨学金ではなく学生ローンだ」「バイトなんてしたくない」「勉強させてくれ」 : はちま起稿

2: ターキッシュアンゴラ(チベット自治区):2013/07/15(月) 21:18:52.41 ID:cG/eW2QK0

返せないじゃなくて返したくないだろ・・・やる気見せろよ

3: ハバナブラウン(やわらか銀行):2013/07/15(月) 21:19:04.43 id:irzBqYh+P

ちゃんと返せや
俺なんて頼み込んでバーチャンに500万返してもらったぞ

4: ジャガー(東京都):2013/07/15(月) 21:19:36.64 id:crK8pgvW0

銀行の学資ローンを使わないのはバカ

6: アメリカンワイヤーヘア(埼玉県):2013/07/15(月) 21:19:55.63 id:mjbL/aUW0

教育は投資ですから

http://www.tokuteishimasuta.com/archives/7222699.html

このデモに参加する人たちに共通するのは
「知らない、調べない」という事じゃないでしょうか。
ちょっと調べれば、経済的に困難な学生に対する、
授業料免除制度がある大学を見つける事はできます。
奨学金の返済が困難であれば、猶予期間を設ける事もできます。
画面に向かってキーボードを数回叩くぐらいの手間だけれど、彼らはしない。
「面倒臭い」「後回しにしよう」
そんな考えが彼らの根底にはあり、ズルズルと大学まで来てしまった。
楽な方に、楽な方に逃げた結果が、これ。
Aさんも(25歳・女性)も、こんなデモに参加するぐらいだったら、転職先を探せばいいのに。
結局彼らは「私達、こんなに頑張ってるのに世間は厳しい」という、
可哀想な自分たちを認め合うための居心地の良い共同体を作りたいだけなんでしょうね。

http://bayaread.hatenablog.com/entry/2013/07/16/170605

偉そうに書きましたが、僕は生活保護ギリギリの貧困世帯出身です。
親の援助は受けられないため、大学における生活費と学費は全て自分でまかなっています。
そして、奨学金も頂いていますし、授業料免除も受けています。
僕みたいな貧乏人が大学に行けるのは、この2つの制度のおかげですから、
本当に感謝しています。
お金が無くても大学で勉強したいんだったら、
「借金」というそれなりのリスクを覚悟するべきじゃないのかなぁ。

自分は奨学金もらったけどがんばってるからお前らもへらへらせずにがんばれよ、というエントリ。若いながらに老害感があって素晴らしい。

被差別階級作って叩き合いさせてたら矛先が体制に向かないしマジでチョロすぎワロタwwwという日本の伝統的分断統治に忠実な馬鹿であります。

もう少し大きい枠から物事を見ようか。
今の環境は適切なのかについて、知らない・調べないのは例の大学生と君は大差ない。
奨学金制度を利用する以前に奨学金制度そのものがおかしい。
つーか大学教育がクソ過ぎですね。
(以下目次抜粋)
費やした教育費と学歴は比例する
費やせる教育費は所得に依拠し、所得は居住地域と職業に依拠する
他の国では自動車を買うよりも遥かに少ない価格で提供されている大学教育について、いかに大金を突っ込んで搾取される事を美化するマゾの国が東アジアにあるそうですね?
苦労したから質の高い大学教育を受けられて上記の国々よりも経済的に豊かになったニダ!・・・と思ったら

http://anond.hatelabo.jp/20130717154434





 もう問題はある程度出ているが、id:bayareadの「デモしてる暇があるなら勉強しろ」という意見もわからんではないのだけれど、それは第三者効果というのだけれども、そこを取り出すなら二つの問題がある。
一つは就職活動の採用基準が真面目に勉強すれば採用されると言うものではないと言うこと。もう一つは俺が苦労してんだからお前らも苦労しろやというメッセージは他者の権利を奪い既存の権力構造を強化してしまう性質のものであると言うことだ。

誰が「自分が正規雇用されない」なんて気づくんだよ

日本の就職と教育が乖離してると指摘されて久しく、いまや親が就職活動にしゃしゃり出てくる時代になったと指摘されている。
「親活」の非ススメ “親というキャリア"の危うさ (徳間ポケット)
によると、いかに示すように1984年と2012年の大学を巡る状況を比べて大学に進学する者がエリートだけではなくなったこと、その裏で高卒での求人が10分の1に減り就職が困難になったことを指摘している。

1984 2012年
18歳人口 約168万人 約120万人
大学の学校数 460校 783校
大学進学率 24.8% 53.5%
大学の学生数 約184万人 約288万人
就職率 76.7% 63.9%

 背景には求人に大卒資格が書かれるようになったことが大きい。つまり、就職するためには大学に行かないと行けない状態で大学に行くには金が必要で、学費も高騰し、しかも大学に行っても3割強の人が就職できず進学か非正規雇用を選択しなければならない。
正規雇用から正規雇用に上がることもまれであるし、正規雇用の採用基準も曖昧で学歴や心象によるところが大きく、勉強するくらいならサークル活動に力を入れてチャラチャラしながら体育会系に気に入られるようコミュニケーション能力をあげた方が採用されやすい制度になっている。
大学に行ってしっかり勉強してまで自分が非正規雇用奨学金を返すのが困難な状況になると誰が予想できるか、こそが問題であり、その不安定を前提とするのであれば国がセーフティネットをもっと用意すべきだし、そもそも努力すれば報われる(この場合は完全雇用)が確保されてない状態で努力や個人の判断ミスに帰着させるのはいずれ人に迷惑かけるし死ぬんだから産むな、くらいのばかばかしい議論であるこには気づいておきたい。このトラウマ思考からぬけださないと大変なことになる。
教育と労働を取り巻く環境を勉強すれば「貧困の中苦労して大学に入学し奨学金をもらって大学卒業させてもらったから、これから社会に貢献するために働きたい」という物語すら夢見ることができないものが4割くらいいる社会、と言うのが日本の現実だ。
なお平均仕送り額もガッツリ減っており、ココ数年で家賃込み月10万円を切ったと言う話も聞いた。奨学金を学費に充てずに生活費に充てる学生も増えている様子だ。お金がない学生は資本が少なくてすむ教育業界に流れ込んでくるので教育関連サークルがけっこうな盛況である。

教育の二つの機能

 学校教育には二つの相反する機能がある。一つはトラッキング機能、もう一つは階層逆転機能である。
ラッキングとは、最終学歴が就職、年収等に直接結びつくという考え方で、中卒、高卒、大卒ごとに求人条件が違うし生涯賃金等も大きく変わってくる。
逆転機能というのは、そもそも学力は家庭の年収と相関することが指摘されており、義務教育はその家庭の教育力の格差を埋めることに意義があった。

教育の原理は市場原理とは違い、競争からはみ出そうな者をうまく社会化していくことに意義がある。そこに気づかなければいつまでたっても失敗を繰り返すだけである。

校長の役割って何なの?経営と運営の違い - 技術教師ブログ

センター試験はその象徴のようなもので、教科書の範囲をしっかり勉強すれば(国立)大学に行ける、わからない選択肢が出て来てもマークしておけば数分の1の確率で得点し、ランクの高い大学に行き年収の高い仕事に就ける可能性がある。
これらをまとめてパイプラインシステムと呼ばれていたが、2000年代から実はパイプに穴が開いており、その穴からパイプの外に排除された者達がニートや引きこもりとして社会復帰できないままくすぶっていることが問題になった。
このニート引きこもり問題は面白くて、彼らの9割は仕事をしたいと望んでいたり、親が裕福だから引きこもれるが、海外ではそこまで裕福ではないので若年ホームレスが増えたりと、世界的に社会の歪みとして噴出している。
詳しいことは以下のエントリに書いてあるが、結局今の日本は誰かの犠牲の上に生産性を維持している、世界的にも異常な状態である。
キャリア教育で若者は就職で苦労しないようになるの?-書評-若者はなぜ「就職」できなくなったのか? - 技術教師ブログ

若者に襲いかかる無限のリスク管理

 今回の騒動でわかるように、結局大人達は若者達に賢く生きなさいというダブルバインドをひたすら投げつける。
 中卒高卒で成功できるのは高く見積もっても1割くらいだ。就職できるのも2割位。10人に1人しか成功できない道と、借金が必要だけれど10人に9人(大学が公表している内定率)が成功している道があるなら、後者を選んだ方が賢い。
 そのため若者の多くは進学を選択する。最近は進学すれば就職できる訳ではないことも共有されて来たので、大学の卒業要件の単位とともに教員免許や簿記など資格を取ることに奔走し、もはやモラトリアムが亡くなりつつある。これが世の中の歪み更にひどくしているのではないかと個人的には考えている。少なくとも自己責任で叩いてる層はこのモラトリアムの時期にちゃんと考えてこなかった層だ。ろくに最後まで記事をよむ習慣もなく条件反射のようにコメントをする。
 それでいて大学では真面目に勉強しても、内定が先に出るのはコミュニケーション能力がある若者だったりする。就職できなかったのは決して勉強をまじめにしてこなかったせいではないのだ。起業と言う選択肢もあるが、起業はさらに借金が増える。
 くじけなければどこかに内定がもらえるかもしれないが、そこは日本の7社に1社と言われるブラック企業かもしれない。くじければ非正規雇用に落ち着かなくてはいけないかもしれない。ベーシックインカムワークシェアリングやもう少し働かなくても生きていける社会とかそう言う選択肢があってもいいはずなのにそう言った議論は起こらない。
 そんな状態で奨学金を借りなければいい、無理して大学進学するな、とまで言われると、ほぼ選択肢は全滅である。別に貸与型の奨学金を返さなくてよいといっているわけではない。なお、転職を1回するごとに生涯賃金が8割になると言われている。
 若者が欲を持てないというのは、偏にこうしたもっとリスク管理をしろ、という声からだ。責任を追及されることを恐れてテンプレ化された行動しかとれなくなってゆく。さらには自己啓発や根回しなどリスク管理のためにばかり時間を使わねばならず、結局勉強や研究等<これからの生産>に必要な時間を確保できないことになる。もうすこし若者にモラトリアムかそれに代替するような経験を用意してあげたいし、若者の首を絞めることは日本全体の足を引っ張ることになることも踏まえて皆で解決策を考えていきたい。

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FC2 liveは一晩で15万稼げる

土日は一晩で30万円。非接触でマスクしてコメント読んで裸体さらすかどうか焦らすだけでそんだけ稼げるので、罵倒コメントや顔ばれを気にしないのであれば下手な風俗より参入してくる利用者は増えそうだ。きっかけは以下の記事。

インターネットの動画投稿サイト「FC2動画」に自身の下半身を露出した動画を投稿したとして、京都府警サイバー犯罪対策課などは26日、わいせつ電磁的記録記録媒体陳列の疑いで、名古屋市千種区幸川町の塾講師の男(28)を逮捕した。容疑を認めている。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1306/27/news049.html

女子高生との性行為を生放送した男が逮捕
2013/7/ 5 13:30
女子高生と生中継で性行為する動画を流し報酬を受け取っていた川崎市麻生区白鳥の予備校講師、小林陽介容疑者(28)が2013年7月4日までに逮捕された。
小林容疑者は動画の生中継サイト「FC2ライブ」を使い、少女の自慰行為や自ら性行為の相手をして動画を流した。性行為ができるうえ金が稼げることが目的だったという。「FC2ライブ」は視聴者数に応じて報酬が支払われるシステムで、小林容疑者はこれまで50人ほどの少女を出演させ12年1月以降約900万円を受け取っていたという。

女子高生との性行為を生放送した男が逮捕: J-CAST ニュース

ニコ生の研究も最近はおろそかになっていたし、気になったので一週間くらい無料の範囲で観察してみた。FC2 live自体はほぼニコ生の丸パクリサイトで投げ銭機能ついただけ。
自分の番組を配信できる/2人だけでライブチャットができる - FC2ライブ
右上にアダルトへのリンクがあるのでクリックは自己責任でお願いしたい。

サービスにはいくつかパターンがあって、まずライブ配信と2ショットチャットに分かれる。チャットは最初から料金制。
ライブ配信は主に4パターン。

  • そのまま見ることができるもの
  • ログインが必要なもの
  • ログインしててもポイント(1p/1円)を持ってないと見れないもの
  • 見るのに課金が必要なもの:有料チャンネル

最初に普通の配信で下着姿になりきわどいところまで出して盛り上がってきたら有料配信へ、というフリーミアムモデル配信が一般的であった。
有料チャンネルは何秒かごとに数ポイント必要というもの。裸を見せたり性的な行為に至ろうとしてリスナーをじらせばじらすほどチャリンチャリンお金が入ってくる仕組みだ。既存のライブチャットと基本的には変わらない。
内容も人物中心だと普通の若いお姉さんを中心に熟女配信や妊婦配信、絡み配信、着替え配信、面白いものだとエロ漫画家が原稿書いてる様子の配信などがある。
変り種になると昼のベッドルームに隠しカメラを仕掛けて妻が不倫してる姿を配信するものや、マンションを無料で貸す代わりに24時間監視する配信、自称71歳の爺さんが猥談する配信や女装配信、男がひたすら自慰行為をし続けるだけの配信など無駄に洗練されている。
それらが全世界に向けて配信されていて、中国や韓国などからもコメントがついたりする。すばらしい日本文化である。

えげつない点は次の2つ。

  • 明らかに著作権法を無視した動画配信で報酬を得ているものがいる

 過去の配信を録画したものや自主制作AVならまだいいが、無修正AVや昔のお色気アニメなど配信していいところで課金を迫るハイエナさんがたくさんいる。さすがgoogleで検索したら無法地帯とサジェストされえるFC2さんやでぇ。

  • 明らかに業者が入ってる

 ニコ生のようにきったない自分の部屋からの配信は少ない。明らかに違和感のある綺麗な部屋でソファに座って配信しているものがほとんどである。素人感を出すために初めてですといいながらあざといカメラアングルを仕掛けてくるので明らかに打ち合わせした痕跡が見える。いくつかの放送でプロ用の照明やマイクが映り込んだりしてるのもキャプチャ済みだ(こういうキャプチャってブログで公開していいものなのだろうか?)
 それからローションのような液体の入ったボトルやラップなどで擬似モザイクをつくったり、光の加減で下着をずらしても局部が映らないようにしたり、うまいことカメラアングルをあわせて大事な部分が映らない様にセクシーポーズを仕掛けたりするのでまことにけしからん。多分プロやマイナーなグラビアアイドル落ちかアダルト女優なんじゃないだろうか。なんにせよ新たな売春の形としてこれらアダルト配信が利用される可能性があるし、気軽なバイトといって声をかけて機材用意してマージン抜くヤクザ商売も成り立つ。これだけ無法地帯で海外のサーバを使ったサービスだからなのだと思うけれど、海外サーバからの動画配信でも日本では罪になることがわかったので気をつけなければならない。

アタシがマツコ・デラックス!
マツコデラックス
ソニーマガジンズ
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アキヨドで視聴しまくった結果、一番費用対効果が高かったオススメイヤホン

 もし見た目でなく音でイヤホンを選んでみたいと思ったときどれを選べばいいだろうか?先日イヤホンを選ぶのでついて来てほしいと言われたので、そこに展示してたイヤホンを聞き漁ってみた。
 アキヨド面白くて自分のipadやmp3プレーヤ等を接続して音の確認が出来るようになっている。これほどかと思う位に音が違うので別に買うつもりがなくても近所の家電製品やで聞き比べてみるのは楽しいだろう。技術的には中の構造を複雑にして音の響きを調整したり、電気回路を改良したり材質材料を改良していくのが基本で、構造や仕組みによって名前や性能が変わったりする。多くのイヤホンは音のバランスを取るために回路で低音を殺したり空間っぽさを出すために訳の分からんエコーをきかせたりで全然そこに人やオーケストラがいて歌っているような気配を感じれない。その点今回紹介するイヤホンは音の広がりと迫力のバランスがよいと思ったものを僕の好みでランキングした。あくまで好みの問題であり、コストパフォーマンスの話だ。

 1位はやはりこちら。

Creative インナーイヤー型イヤホン EP-630 ブラックモデル EP-630-BK
クリエイティブ・メディア (2007-11-03)
売り上げランキング: 80
 低音の再現性が全然違う、三浦大知のライブDVD音源に収録されているJamiroquaiのVirtual Insanity のカバー曲があるのだが、これが一番テンション上がる再生をしてくれる。水没させたり紛失させたりでもう3代目だが、使い続けてる。断言できるがとりあえず欲しいときに一番いいイヤホンである。売り場にはEP-650とかEP-830とか似たような型番のもあるのだけれどEP-630がやっぱり最強。2chまとめサイトにも同様の意見が沢山みられる。
 2位はこいつ。フィリップス。 たしか半年間愛用した。低音の音量がEP-630と同じかそれ以上にいい。素人でもわかる感じ。でも多分外タレのラブソングが日本人のラブソングと比べてロマンチックに聞こえるのと同じ効果だと思う。
 3位と言うか一番いいのはやはりゼンハイザー。もうどのイヤホンでもいい。 僕が行ったときにはアキヨドに売ってなかったけど視聴した中でゼンハイザーではこれが一番すき。しかし高いのでコストパフォーマンスを考えるとそんなによろしくない。

ゼンハイザー初心者向けはこれがいいらしい。

 通勤時に聞く音楽の温室が違うだけでその日がんばれたりテンションがかわったりするものだ、ぜひ試してみてほしい。

校長の役割って何なの?経営と運営の違い

大阪市の民間人校長が速攻で辞めたといって話題になっている。
1290人の中から選ばれた精鋭だったのに非常に残念。「自分の活躍できるフィールドではなかった」と、そんな準備されたフィールドが私立の進学校以外にあるのか疑問である。

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facebookアカウントをのっとられた人に話しかけられた

 お世話になってる方からメッセージで以下のようなURLが届いた。機会がないとめったにしゃべらない方が急に「いますか?」と語りかけてきた後の話である。

「よろしければお友達の撮影作品を投票していただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたしま(^^)
@http://www.jackvottjp.tk/page/voteklint.php?pid=21

.tkの時点で怪しく思ったがアクセスしたらページの表示が重く、投票サイトが出てきた。
一応yahooとか書いてあるのでそういうphpとかが提供されてるのかと思った。またどっか別のサイトで投票受付中ってやってるかと思いgooglehttp://www.jackvottjp.tkで検索しても出てこないし投票に電話番号が必要なのでおかしいなと思っていたら、IDが不正使用されていた様子。電話番号が必要といわれたので情報管理の観点から先方にお断りしたら返信がきて発覚。
 感動したらシェアとかなんとか診断とかやってると引っかかりやすい。身内がやってたら注意。診断サイトや不正アプリで「メッセージにアクセス可能」って書いてあったら注意。メッセージ送られてくるだけでなく気づかないうちに送っている可能性もある。

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リンク集作りました。

ビルダーでサイト作ってた時代以来だ。エントリー読むの飽きた人が飛べるように、右にちょこっとあります。
参考にしたサイト:はてなダイアリー リンク集モジュールを手動でいれた - chulip.org
特に選んだ基準があるわけではないので俺もリンクしろよって方は連絡お待ちしてます。
あと666666view達成しましたありがとうございます。

「態度は硬いけれど、芯がない」今マカロニ女子が急増中!!

 巷を騒がせているマカロニ女子とは、男性や仲のよい友達意外に対し

  • 乾いて頑固な態度を取ってしまう
  • 芯がないので行動に一貫性がない
  • 興奮してゆで上がるとすぐふにゃふにゃになる

 女子のことをいい、女子大生やOLに続き増殖中だ。
 以前は男子は草食化、女子は肉食化してきているという話が話題になってきたが、どうやら肉食化とは裏腹なもので、強く見られたい、芯がないのがばれたくないというマカロニ心理が働いている様子だ。
 どうやら自分を引き立ててくれる調理師系男子と相性がいい様子。熱しすぎて焦げるような恋はできないけど塩加減ばっちりのクリーミーな恋愛を提供してくれるはずだ。
 脳の専門家によると。料理ができる男性は全体を見渡したり同時に仕事をこなすことが得意な場合が多いらしい。
 外見、容姿ではなく、得意料理や仕事やサークルでのポジションを聞いてみるのもいいかも!
 同系列で、芯はあるけどねじれてるフィジーリ系女子や、芯はあるけど細くて折れやすいスパゲティ女子なんかも存在する。

Baby cruising Love / マカロニ【初回限定盤】
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世界一あたる心理テストのからくり

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世界よ、これが日本の漫画だ!ぼくなりに今読んでおきたい本7選2013

 なんて釣りタイトル。今読んでおきたい本が盛り上がっているのだけれど、がっつりサブカルクソヤローワナビー厨二病邪気眼の違いもわからず読むような漫画ばかり紹介されててうずうずするのでいっそ紹介エントリを書いておこうと思い一筆。ヲタ向けの作品なんて笑えるやつと笑えないやつが極端に2分するのだけれど、日本の漫画のガラパゴス化やばい。

 完結済。ヒロインに水木しげる子泣きじじいのコスプレをさせている表紙からしておかしい一冊。愛人で超絶美人なヒロインが男に追いかけられながら泰葉のフライディ・チャイナタウンを歌ったり芸妓さんに顔面パイされたりする作品。岡田あーみん的な破天荒ギャグ漫画に新井理恵的なニヒリズムを連想させる作風ははまると絶対に抜け出せない。テレビドラマ化もしたのだが安達由美が演じた狂気メンヘラ人妻ミュージカルも半端なかったのだがこれはまた別エントリで。kindle版もあるよ。

 完結済。もう十数年前に連載、アニメ化した魔方陣グルグルの続編。ガンガンオンラインで連載していたのを単行本化したもの。すね毛で腰みので踊りの布教しか考えてないハゲ親父が主人公になり、モンスターにされたりモンスターに殺されたり、少年漫画の王道を踏襲しながらも決してシリアスに展開させない発想はキチガイとしか思えない。なお魔方陣グルグルは現在第2シリーズがオンラインでひっそりと連載中。魔法陣グルグル2 | ガンガンONLINE | SQUARE ENIX

こちらもガンガンコミックスから。声に出して読みたい日本語作品。コミュ障のオタク少女の自意識を扱った作品なのであるが、読みながらリアルタイムで積み重ねられていく黒歴史に、もうやめてあげて!!!と本気で嗚咽を漏らしそうになった。笑えるやつはどうかしてる。アニメ化も本当にやめてあげてほしい。kindle版あり。

 ガンガンが続くけども。今俺の中で話題の作家押切先生の作品。メタ妖怪ギャグ漫画で出世作でろでろ
とどっちを紹介しようか迷ったけれど、こちら。90年代のレトロゲームの進化と共に進んでいく少年と少女の甘酸っぱい関係を描いたボーイミーツガール作品。一見平和そうな作品だが、鈍感な少年の恋愛にマニアックなゲームキャラたちがアドバイスをくれるシーンなどはなかなかヲタ心を刺激してくれる。あの時代にゲーセンに通って、もしくはテレビゲームにはまって青春を送った層にはたまらない作品。kindle版あり。

 かわいい表紙にだまされてはいけない。ガチムチのボディビルダー高田厚志(35歳)がセーラー服を身にまといクトゥルフ神話の神たちと戦うという異色作。ストーリー以外にも、軍ヲタの作者が台詞やタイトルにちょいちょい入れてくる「民主主義は有権者が皆最低でも総理大臣並の知能を持たないと成り立たないシステム」とか「人は驚くほど当たり前ができない」みたいな社会風刺というか社会分析を通した自意識の発露が非常に面白い一冊でもある。ライトなグロ描写もあるので注意。サブカルクソヤローならぜひチェックしておきたい一冊。

アゲイン!!(1) (KCデラックス)
久保 ミツロウ
講談社 (2011-09-16)
 モテキほどの破壊力はないものの、いたるところにあーわかるわかるとうなづいてしまう一品。やっぱりコミュ障だった主人公がタイムスリップして過去に戻って人生をやり直し始めたら無駄にモテだしたというありきたりな展開なのだけれど女子の描き方がやっぱり半端ない。悩んだときに読んだら何に悩んでたのか多分忘れるくらいの破壊力はある。そしてバリアを張る生き方だった主人公がだんだんバリアを氷解していく様は割と泣ける。kindle版あり。

わくわく感ハンパ無い-メディア評-漫画「ドリフターズ」 - 技術教師ブログ

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二十歳までに出会っておけばよかった10冊 - 技術教師ブログ
人間性から関係性へ-20歳までに出会っておけばよかった本の補足 - 技術教師ブログ

カレーは常識の逆を行くことで格段においしくなる!!

 夏も近いし食欲をそそるような料理がいろんな人に必要かなと思いこの話題。
 昔シェアハウスをしていたとき、不定期で人を呼んでパーティを開いていた。参加者を巻き込んで手料理を一緒に作って振舞っていた時にいろいろ調べて実践していたが自己流でいろいろ試してみたほうが料理番組で基準にされてるやりかたよりもおいしくできたのでその要点をシェア。俺好みじゃないって言う人はカレーにスルーしてほしい。なおシェアメイトの感想は「料理超おいしいけど挑戦しすぎてときどき激しいハズレがある」であったことも記しておく。
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 野菜切手煮込むだけのくせにおいしいし匂いが食欲をそそるお手軽料理の王様カレーライス。カレーの具材は任せるけれど、今回は一般的と思われるイモ、たまねぎ、にんじんなどの野菜を切って、底の深いフライパンか鍋に入れてからの話。

×油大匙2杯→○もっとドバドバ入れていい

 まず油の量で勝負が決まる。底がヒタヒタになる程度に油を入れて野菜を炒めるというよりコンフィするイメージだ。コンフィとは低温の油でじっくり揚げること。揚げるまではいかないがたっぷりの油をしいて蓋をしたまま弱火で10分くらい置いておく。置いておくといっても実際は2〜3分に一度鍋を混ぜ返す。後でじっくり煮込むよりここでじっくり火を通しておくと驚くほどにんじんが甘くなる。にんじんを一番最初に切って少し焦げ目がつくように入れておくのもオススメ。甘いにんじんのカレー嫌いだという人はごめんなさい。
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表面が油でキラキラするくらいに油は使う。気になる人は後でアクを取る時に一緒に救い出せばOK.

たまねぎは狐色になるまでいためず弱火で放置

 今はどうか知らないが一昔前の料理本やお昼の料理番組ではたまねぎは下準備として飴色狐色になるまで炒めましょうと言っていた場合が多かった。要はたまねぎに薄いこげ色がつくといいという話なのだが、これは確かにたまねぎから超いい匂いがする一方たまねぎはしゃきしゃきで切った大きさによっては辛い。いっそみじん切りに近く細かく切ってゆっくり火を通すことで甘くなり最終的にはカレーに溶けやすくなる。これも好みの問題なので俺はでかくて歯ごたえのあるたまねぎが好きだって人ははごめんなさい。

肉はいためず蓋をして蒸し焼き

 これもポイント。炒めて表面に焦げ目をつけるのも確かにおいしいのだけれど、それより蒸し焼きにしたほうが全体に火が通るし味が逃げない。逃げないどころかおいしい肉汁がなべ底にたまってくる。お肉の味の正体は実は脂の味らしいので、例えばチキンカレーなんかの場合、鍋蓋をして蒸し焼きにすると鶏がらが鍋にたまって超おいしい。

×ゆっくり弱火で長時間煮る→○沸騰したら火を止めて放置。

 味をしみこませるためにゆっくり弱火で長時間煮るといいというが、あれはうそ。野菜は温度が変わるときに味がしみこむので、すなわち火を止めて冷ましているときか火をつけて鍋が煮立ってくるときに味がしみこむ。なので中火で沸騰したら5分くらい煮てあとは放置。このほうがガス代も節約できるし、コンフィしたときに旨味も出てきているし味がしみこむということはしみこませる味を用意しなければならないのでコンソメとかいっそルーを入れておいてもいい。ここまできて気づいた人もいると思うが、シチューや肉じゃがにも応用可能だ。

りんごやはちみつは入れない

 ルーの裏見ればわかると思うけれどもう入ってる。トマトペーストなんかも入ってる。甘めのカレーが好きなら蜂蜜は入れてもいいかもしれない。あとあわせるのに最強なのはウスターソース。しょうゆもオススメだけれど分量に注意。昔からコンソメ味のものにしょうゆや出汁を少し入れるとおいしいって言うよね。

ルーは火を消してから入れる

 80度だか90度近い温度だとルーは糊化して固形ルーの表面を覆ってしまうためうまくとけないんだそう。弱火でいれずに火を止めて30秒くらい冷ましながら入れると楽に溶けて広がってくれる。後は少し温度が下がるのを待って味がしみこむのを待てば素材の旨味がたくさん染み込んだカレーのできあがり。

結論:家庭料理の大半は「蓋をして焦げない位弱火で長時間」が最強。


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「ポストモラトリアム時代の若者たち」は僕の中で2012年一番のスゴ本だった-書評-ポストモラトリアム時代の若者たち

 いやー面白い。心理学、社会学、哲学を往復して現代の社会構造と若者の心理と問題を鳥肌が立つくらい綺麗〜に洗い出した一冊。なぜ腐女子が増えるのか、引きこもりは本当にわれわれが想像しているとおりのキャラなのか、イケダハヤト氏や家入氏はなぜ生まれたかなど、これが答えであるとしか思えない内容が書かれている。

ポストモラトリアム時代の若者たち (社会的排除を超えて)
村澤 和多里 山尾 貴則 村澤 真保呂
世界思想社
売り上げランキング: 198,183

 本書、「ポストモラトリアム時代の若者たち」は、さまざまな社会背景の下、<モラトリアム>を自由に謳歌できなくなった若者たちの心理、環境、事例をあつかったもの。ちゃんと若者論3原則に則りながら、現在の若者について、教育や就職、価値観やヒエラルキー心理的葛藤を淡々と描き出す快作だ。第5章で急にテンポが悪くなるのだけれどそれをさし引いても面白い。どうやら大学のゼミの輪講などでも扱っている模様。多少専門用語がでてきてもググれば高校生でも読める上参考文献もしっかり書いてあるので初心者から中級者まで非常に刺激的な読書体験を提供してくれるだろう。

 第1部では就職難の話アイデンティティ拡散の話やフォーディズム体制、パイプラインシステムの崩壊の話など。実はこのブログでもインスパイアされて過去に言及して炎上した内容である。
意識の高い人追悼2012 - 技術教師ブログ
 そこから導き出される結論は「再帰性の内面化」である。再帰性とはすなわち「自分はどうか?」という問いかけが自分に飛び掛ってくる頻度のことで、たとえば教室で誰かが人をバカにしたとき、笑いながらも自分はどうか?彼にバカにされる領域にいないか、自問自答する経験は誰しもがあるだろう。
 メディアなど種類や語り口が変わることで自問自答の頻度、すなわち再帰性は格段に高まった。たとえば近所で事故や事件が起きた場合、あなたは安全ですか?とワイドショーは問いかけてくる。例えば成功者の体験を語るようなテレビや本は、あなたはどうですか?と問いかけてくる。ネットでニートをバカにしながら、「(俺は大丈夫か?)俺はまだ大丈夫」と自分に言い聞かせる。とりわけ社会の発展に関連してメディアだけ取り出しても、ここ15年で個人メディアが爆発的に普及し、SNSで僕がマイルール宣言と呼んでいるような「ありえない」「面白かった」「これが好き」「本当にひどい」といった言葉が発せられるたびに「あなたはどうですか?」というメッセージが飛んでくる。
 通り魔のような、もしくは原発事故のようなイレギュラーが発生し、<信頼性>の高かったはずの専門家たちがつくってきたシステムが揺らぎ、常に監視と警告を必要とし再帰性が高まると、結果として若者は再帰性に苦しめられ、どの場所にいれば安全か、どの行動をすれば安心かを考えコクーニング(さなぎのように閉じたものに)する。
 これらの話をギデンズの脱埋め込み化やエリクソンアイデンティティの話、リキッドモダニティなどを引用しながら説明する。地域や国を超えて標準化が進むと共に目的論的な世界が出来上がり、目的にそぐわないものが排除される。目的を見つけることが目的だった「モラトリアム」はいつしか消えていき、目的もあいまいなまま、プレゼンテーション能力や資格や飛びぬけた経験が求められるポストモラトリアムがそこに聳え立っている。

 第2部は、1章の再帰性の高まりと社会の変化から、若者の心理モデルがトラウマ化、スティグマ化していくというものである。トラウマとは、過去の失敗や環境に問題の原因をおき、そのせいで現在の自分は理想とはかけ離れた状態になってしまった、という心理状態を指す。スティグマ化とは、ここではもともとの社会からの汚名やレッテルという意味合いとは違い、自分の内面に「その行動をすると他者から異常とみなされてしまう」というモデルを内面化してしまうことをいう。
 この二つは理想どおりに振舞えない原因を外部に求め、過度に行動や発言を恐れ脅迫化、不自由化するという共通点を持つ。いわゆる世間体のように、変に思われてしまうと排除されてしまうのではないか、と自分で自己を過度に監視し、徐々に自身を失っていくのである。もともとひきこもりなどに見られる特徴的なメンタリティが、強弱はあれど若者に浸透しつつあると筆者たちは指摘する。何度開き直っても再帰性は頻繁に襲ってくる。ビジネス書ではかっこよくメタ認知として扱われ、ひとつ上の視点を持ち分析することで仕事を効率的に活性化しようと書いてあったはずだが、一部の若者たちは過剰にメタであることを求められ、結果的には逆に去勢されてしまったということであろう。
 その後は著者たちがやっている若者ミーティングの事例や腐女子のコミュニティの話がつづく。若者ミーティングでは、若者たちが心地よい距離をとりながら自主的に関われる場を提供することでひきこもりなど社会不適応から徐々に回復していく事例を解説。社会からの孤立は過剰にかかわりを求めない共同体で直していくのだという。
 また腐女子と呼ばれるメンタリティも、消費するコンテンツとしてそこにあった親殺しや思想としての男装や男殺しの物語から、徐々に自分なりに創作をして楽しむという消費に変わっていく。オタク趣味であると後ろめたいものというスティグマを抱えながらも自己を強化しオタクコミュニティという共同体の中で同じ趣味を共有しあいながらも差異化しながら自分なりの楽しみを見つけていく
 
 第3章は、第6部で急にテンポが悪くなりびっくりしてしまうことは指摘しておきたい。事実をよりわかりやすく説明するために喩えを使うが、6部だけはなぜかその喩えを使いたいがために関係ない話を引っ張り出して、今までの話で十分わかりやすかった喩えをもう一度別の喩えにおきなおすという作業を延々と繰り返す。
 話の整理自体は非常にわかりやすい。生きづらさ、息苦しさを感じている若者(別に若者に限らないのだが)は内部と排除された外部との間をさまよっているのだという。社会的に見ると若者にとって過剰に市場に適応することが現代の自分探しの行き着く先であり経済活動に取り込まれることが内部である。例えばイケメンだの巨乳だので人の価値を語るようになったり、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力など、パーソナリティと関係なく優劣の曖昧なもので合格不合格が決められてしまう。そこに適応できない若者は内部からすこし距離を置くのであるが、一方で不登校やホームレスやニート、貧困など、社会から排除された外部に行きたくはないため、内部と外部の間で葛藤が起きるのである。
 軍国主義時代は軍国青年が良しとされたように、高度資本主義経済時代には市場青年とでも呼べる若者が良しとされ、一方で学生運動のような反抗ができない若者は、ひきこもるか無理やり市場に適応するか、「<新しい世界>を産み出す存在」としての<自分>を構築する。すなわち意識高い学生のように自分たちが「未来(という名の自分を中心とした世界)を切り開く!」存在として振舞おうとし、感情を中心に世界を語り共感してくれる人たちを巻き込みながら<新しい世界>を産み出す<自分>という自己を強化する。過剰に市場原理や資本主義経済に巻き込まれながらも、「評価経済が大事」「ルールに囚われない面白いことをしよう!」などと叫び内部の世界観に囚われない自己の世界観を演出しようとする。
 終章では自然状態=隷属からの自由として社会契約があったはずなのにまた自然状態に戻ったよねという辛らつな話をして終わる。教育も労働も再帰性と排除されないためのルーティーンで満たされ心理的スティグマと現実的排除の間で身動きが取れない若者はこれからも再生産され続ける。
 個人的にはこれらの圧力や自己に対する無限の監視であるスティグマに対抗するスマートな反抗をどうにかデザインできないかとこの半年間試行錯誤し続けている。ようやく数値的に景気が上向いてきているとはいえ、社会の排除のシステムはどんどん強化され続けている。うんたら再生会議が一応耳障りのいい言葉を使いながら、経済団体と組んでさらに強者の理論排除の理論隷属のための教育を強化しようとしている。教育現場は混乱と監視が続き平静を装いながらパノプティコン化を進める。混乱した現場から逃げてきた若者たちはモラトリアムをすごすこともできず労働の現場に投げ出され、去勢されながら市場に適応していくか、意識高くあり続けようとありもしない自己を演じ続ける、ある日燃え尽きて排除の対象になり消えていくのである。

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なぜ私たちは、喜んで“資本主義の奴隷
フレデリック・ロルドン
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