著作権法変えるよりコンテンツ作成はブロックチェーン埋め込みデフォルトにしようよ

自粛期間に合わせてオンライン上でデジタルコンテンツを共有する必要性が出てきた。

オンライン会議や、オンライン授業で資料を共有するのだが、著作権法上大丈夫なの?と、周囲では勉強会が始まった。

 平成31年著作権法が改正され、親告罪だったの著作権が、著作隣接権を持つ人も訴訟できるようになったり、学校での著作物取り扱いが、間に管理団体を作って補償金を払えばサブスク化するよって話になり、いまだにその団体が整備されていないので、とりあえず学校で使っても訴えないでね、って文化庁が発表したりしている。

www.bunka.go.jp

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なお、著作権侵害にスクショも含めようぜ、的な審議も行われており、リアルタイムに変化し続ける法律として、著作権法を学校で教えても逆に20年後使えないじゃん、的な流れになりつつある。

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ということで、スクショひとつとっても著作権侵害になるし、侵害していることについて、引用だと言っても気に入らない相手だったら著作者も著作隣接者(例えば出版社)が訴訟できる、的な恣意的な法律になっている。もちろん慣例で著作物の種類ごとに、これくらいまでの引用はOK、的な基準もあるが、基本的に知らなかったじゃ済まないんだから、啓発で解決白!と教育機関にどんどん押し付けられて、実質親世代は内容についてはよく知らん、という絶妙な状態になっている。(大昔、インターネット免許制にしようぜ、という議論にこの議題も上がっていた気がする)。

しかし、啓発が効かないのであれば、システムで規制・管理できないの?という話が徐々に実装されている。ブロックチェーンの利用である。以下はフラッシュアイデアなので、特段大したことは書いていない。

ブロックチェーンは、ざっくりいうと、データの中にメタデータとして、ユニークID、作成日などの基本的な情報、そして、データを送信した際の受信者の情報が記録されて連結されていくシステムだ。つまり、複製や加工した際、いつ誰がどこで利用したか、という情報がどんどん記録されていく。つまり、ソフトウェア側で、個人が特定されない形で記録されるようにしてやれば良い。著作権的にこれはダメ、的な更新に合わせて、ブロックチェーンの仕様をどんどん変えてあげれば良い。データのリンクなどもメタデータに入れておけば、ウェブへのアップロードも音楽なら何秒、書籍なども何ページか、何回目かなどもわかる、もしくはトレースできる状態になる。

一方で導入どうするよ、って話が一番の課題で、OSに無理やり実装して行わせたり、これから売られるPC全てに実装する、紙をデータとして取り込む際にも同様のことが起きないようにプリンタに透かしが入れられる技術を無理やり実装させるなど、色んな方法が考えられる。

例えば酒気帯び運転や危険運転が起きるから、と車にアルコール検知器やベルトを閉めないとエンジンがかからないようにする仕様の車を作っても売れなかった、という逸話もある。普及させるには法的に強制させるしかない、というところが大きい。

経済に訴えるなら、そういう技術を使った企業に報奨金ばらまき、PCやコンテンツ制作系のソフトウェア自体を安く買えるようにしてあげる。ブロックチェーンライブラリをオープンソース公開し(多分翻訳の方が大事)、そのライブラリを使っていないソフトを裏ソフトに仕立て上げる。裏ソフトやそれでできたコンテンツに対しては権利を保証しないよ、としておけば、グレーゾーンができにくいし、基本的にコンテンツはフェアユースだよね、というスタンスも形にはできる。

結局利権を持っている団体が利権を確保したい、という著作権法利用から、アーキテクチャ面での管理にすることで、不要な著作権論争や禁止教育を簡素化できるんじゃないの?というスタンスで、これから色んな落とし穴を調べてみようと思う。JASRACは音楽データに対してブロックチェーンを実装したらしい。

 

www.jasrac.or.jp

同様のことを考えている論者など山ほどいると思う。ただ、このコロナ騒ぎの中で、リモートワークが次世代スタンダートになりつつある今、変えるならこのタイミングかなと思うし、何か面白い話があったら教えて欲しい。

 

www.nikkei.com

 

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