Googleに生理周期を把握されてパーソナライズド広告が表示される未来

 FBで毎週のようにイベントを企画していて気付いたのだが、いつもイベントに招待しているのをスルーしているのに、なぜか自分が招待したイベントに対する不参加ボタンが同一人物から連続で押されることがある。

 感情の起伏が激しい女性で、機嫌が悪い時にFBに対して「いかねーわ!」と叫びながら不参加ボタンを押しているのだろうか、という雑談をしていたら、イベントの参加状況を見るだけで他人の生理周期を把握できるイベント主催者ってキモすごい、みたいな話になった。僕は別にその人がイベントに来ないのは機嫌が悪いからだろうな、という言い訳をしただけなのだけれども。

 よくよく考えれば、僕ですらそう言った行動パターンから身体の周期(バイオリズム)や感情の起伏の周期がわかってしまうのだから、アルゴリズムを組めばより細かくそう言った周期が把握できるのではないかということは容易に想像がつく。

 FB一つとっても、投稿に頻出する単語やシェアするブログや写真の質が変わったり、天気や気圧の変化によっても投稿の空気が変わる。

 そうした事例を個人のデータベースに集積すれば簡単にダウナーな時期やアッパーな時期がわかるわけで、その時期にクリックしそうな広告を出せばコンバージョンが上がる可能性がある。少なくともダウナーな投稿をしている人に転職の広告を出すようなアルゴリズムはすでに実装されている。googleで死にたいとか検索すると相談室の電話番号が表示される。多分生理周期の把握に近い実装もされてるし、最近は男にも生理周期に近い浮き沈みがあるという研究が幾つか報告されている。

 身体の状況をコンピュータデバイスやクラウドデータベースが管理する時代はディストピアなのかユートピアなのか、少なくとも日本はそれが商業に乗れば正義という国なので、ネットにおいて自分の身は自分で守るしかないという教訓しか今は出せない。

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