まだ読書中だけど冒頭の文章に笑ったので紹介。この文章が書かれたのが1983年だという。
いま、世界不況は相当に厳しいようです。すでに経済低迷の時代が長く続き、先行きの明るい見通しもなかなかもてそうにない。その不況が他人事でなく、日本に波及してきました。直接の原因は、周知のように輸出の伸び悩み、どころか減少傾向さえ出てきたことにあります。つくづく、日本経済は輸出依存体質なのだと改めて思い知らされます。
いっぽう、内需も思わしくない。金はあるはずだけど、消費者はなにしろ買ってくれないのです。すでに必要なものはほとんど揃って、家の中に"物"は溢れており、買っても、置くスペースもない。それに、どうしても買いたいという魅力ある商品がなかなか生まれてこないのです。
この経済の低迷が、学生の就職にも大きな影響を及ぼし始めました。この二〜三年、大学新卒を採用するのにとても積極的であった企業が、一転して慎重になってきたのです。前年よりも採用人数を減らす企業が大半です。
昨今の経済ニュースと見比べてみると非常に感慨深い。出典は以下。本書は文系理系問題も扱っているので(といっても昨今の綺麗に切り分けられないブログ論談と変わらないレベル)また後日書評したい
関連書籍
科学技術と企業家の精神―新しい産業革命のために
posted with amazlet at 10.05.13
おすすめ度の平均:
希望に満ちた本産学連携に力を入れている著者らしい各分野への造詣の深さに裏打ちされた説得力のある本に仕上がっている。
日本の社会・経済政策を考える上で是非参考にすべき書籍です