僕のtwitter STYLE

 twitterをつかいはじめて1年半位経ち、テレビにも取り上げられかなり広範囲に普及した感がある。しかしまだまだ敷居の高いモノとして扱われ、自分なりに利用の基準が定まっていない人も多い。自由を強調しすぎて何をすればいいかわからない人も少なくないのではないか。なので僕なりの使い方をまとめておきたい。参考にするなり心の中でバッシングするなりしてほしい。使い方のチュートリアルが必要な人は適当にブログ検索して調べてほしい。多分その人なりの楽しみ方が書いてあるはずだ。
 思いついたことだけ乱雑に書くが、この記事だけで収束はしないだろう。
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ツイッターを利用する上で意識することは規模とノイズである。

まずは2カ月全力でフォロー

 これはどんな新しい技術に触れた時でも同じ心構えでいて損はないと思っている。技術を理解するためには最初の2カ月程度徹底的に使ってみるのだ。特にツイッターは情報が入ってくるサービスなので使っていくうちに新しい情報がどんどん入ってくるという良い連鎖もおこりやすい。まずはそうして技術やそれを扱う自分の限界を知ることだ。

 ツイッターの楽しさがわかるのはフォロー数が100人以上からとか500人以上からとか言われているが、ツイッターの楽しさはブログやmixiと同様、
発言濃度×フォロー人数に比例する。
濃い発言をする人ばかりをフォローすれば少人数でもエキサイティングだし、普通のつぶやきをする人を大人数集めてもたまに隕石か原石かのようなハッとさせられるポストにであう。僕も最初は100人、使い始めて半年で300人、それから今年に入って思い切って500人フォローして、今は時間が空いたらリムーブ(フォローを外すこと)を行っている。

 まず最初の2カ月、すでに利用しているユーザは今から2か月でもいい、ツイッターの使い方や自分の限界を知るためにBOT(情報を収集して自動的につぶやくツイッターアカウント)なり有名ブロガーなりをフォローしまくればいい。不要なアカウントは後からリムーブすればいい。リムーブされたことは相手にはわからないし、つぶやき非公開の人以外でフォローがうれしくない人は現時点では少ないはず。最初からリムーブするのがめんどくさいとか気まずいとか考えない方がいい。本気であなたとコミュニケーションをしたいと思っている相手なら相手はダイレクトメッセージでスカイプアドレスなりメールアドレスを教えてくれるだろう。お互いがお互いをいてもいなくてもいいけどいたら楽しいかも、位のゆるいつながりの中で発言を繰り返すサービスがツイッターだ。

お勧めついったーユーザとリムーブ条件

 以前id:maname氏にお勧めフォロワーをつぶやいたものをまとめていただいた。後輩の@sato3104あてにつぶやいたものだ。
@showgo のオススメついったったー - さまざまなめりっと - はてなグループ::ついったー部

 リムーブの基準は最近のフォローの基準でもある。
 面白いブログを書く人だからと言ってもおもしろいつぶやきをするとは限らない。ブログは面白い記事を書くのにつぶやきは日常ポストばかりというのもざら。一般的かはわからないがフォロー/リムーブ条件として

  1. あまりからまない
  2. 日常ポスト多め
  3. 共感できないポスト多め
  4. フォローしているよりフォローされているの方が多い

の4つを意識している。休日になるとtweenにたまった発言をidごとに並べ替え、4つに当てはまる人からリムーブしていくようにしている。これも主観であり厳密ではない。その時の気分にもよるし、もし一度リムーブしても他の人がこのユーザお面白いよと言われたらもう一度アクセスしてフォローしなおすこともある。
 ウェブなんかの情報技術を使うとき、大事なのは"自分なりのS/N比"(情報の中にどれだけ自分に必要ない情報:ノイズがあるかの度合い)を下げることだ。もちろんその無駄が楽しいという人はそれでいい。ムダはあなたのなかでノイズではないというだけの話だ。むしろ僕がよく利用するURLを貼りつけるだけの発言が嫌いだという人がいてもいいと思うし、ツイッターが最高の暇つぶしであることに異論はない。ただ自分の若い時期の貴重な24時間のうち数分〜数時間をその機能に使う訳だから、費用対効果として得るものもそれなりに充実していたいと僕は思う。その辺は一意見ということで。

 例えば一方的に自分の近況をつぶやく日常ポストなどは、ネタとして完成度が高ければ楽しめるが「出社なう」「帰宅なう」ばかりをつぶやかれてもあなたが有名人でもない限り楽しめない。「あいつ今出社したらしいぜー」なんて話題にできるのはホントあなたの半径5m以内の人たちだけだろう。僕は日常ポストは半径5m以内の人たちを登録しているmixiボイス(旧エコー)で行っているし、ツイッターを身内だけ登録して使うのであれば日常ポストだらけで構わないだろう。

 僕は不特定多数に発信して得るものが少ない情報はなるべくつぶやかないように意識している。これはぶっちゃけどれくらいの規模でつぶやいて楽しみたいか、スタンスの問題なので少人数でつぶやいて楽しむ人には当てはまらないだろうし、僕は中規模で*1楽しみたいのでそういう心構えをしている。

名言ツールとしてのツイッター

 SNS型つぶやき機能の本質は連想を促す装置であると考えている。僕がツイッターをしていて何が一番面白いかというと、情報の共有でなく発想の連鎖だ。人のつぶやきに触発されて連想されたポストがミルククラウンのように広がっていく。
 一時期mixi内で身内のマイミクに対して「タイトルが思いつかないなら名言サイトで心に来た名言を書こう!」といった運動をしていた。名言の多くは抽象的で、連想の着火度が高い言葉が多く、創造性を刺激してくれる。一つの真理に100の事実があり一つの真実に100の語り口があるように、視点の切り替えや考え方の基準、心の持ちよう、皮肉、風刺など様々な名言が想像性を豊かにしてくれる。
 創造性研究の世界では発想するために情報を吸収ことと適切な制限を設けることが重要で、本屋に行けばさまざまな情報整理本がそれを語っているし、学問としても前世紀から盛んに研究されてきた。特に僕の経験からツイッターでは質のいい発言に簡単にアクセスできるし140字という制限からは多くの名言や迷言が生まれやすく、多くの視点が得られる。また適切な制限として他人の目を意識することで、後日見直した時に自分でも発見がある発言を思いついたりするものだ。
 僕自身もフォローしている人たちから名言級の刺激ある発言をヒビもらい、ギブアンドテイクでツイッターでつぶやく時はなるべくその手の発想につながりやすい発言を心がけている。別に自分の言葉でなくてもいい。人の名言を借りて感じたことを書くもよし、名言BOTをフォローするもよし、ただ発想・連想と名言は相性が非常に良い気がするし、ふとつぶやいた名言が人の価値観を変え人生を変えることもあると信じたい。
 そんなわけで僕はRT推奨派だしどんどん自分が感銘を受けた斬新な切り口の情報を共有すべきだと思っている。自分がいつみなおしてもなにか発見や納得があるつぶやき、それを理想に発言しているつもりだ。

議論も楽しいツイッター

 ツイッターはつぶやきが即座に反映されるためリアルタイムで検証し合う議論なんかにも向いている。一人が疑問や問題設定を投げかけ、それに即座に反応が来る。これほど楽しいことはないだろう。
 先日も@makonabeさんと議論できたし、裁判所がいらない子の話など、ツイッター発の議論からブログ記事になることも僕の中で最近は増えてきた。これも発想を促進するツールとしての効果だと思ってる。
@hanausagi1729氏のお勧めするS級ツイッターなどはその手の議論が好きな人たちが多いのでおすすめ。わからなくても積極的にreplyを飛ばすことで情報や新しい視点を得たりすることが可能である。
http://twitpacker.com/package/@HanaUsagi1729%E3%81%8A%E5%8B%A7%E3%82%81

利用しているサービス

 放置しておいてあとで見なおすこともできるし忙しい時はタブわけして見たい人だけ見ることも可能なのでお勧め。

使い方→http://twitter.g.hatena.ne.jp/hazy_moon/20090516/1242489664

 twitterでの発言をはてなブログにアップしてくれるサービス。ただしブログがツイッター記事で埋め尽くされるため購読者が増えないという諸刃の剣。サブブログなんかを作ってそちらにあっぷしていくことをお勧めする。

ちなみにいちいちチェックするのはめんどくさいのでRSSリーダに登録してます

ツイッターを高く評価しない事が大事

 情報バブルの時から情報技術が世の中を変えるといわれてきたが、個人的にまだその時期ではないと思っている。アメリカでツイッターが成功したのはオバマツイッターを利用して寄付金を集めたからだが、日本ではインフラ整備ができても法整備が追い付かない、法整備ができてもサービスがお金のある層に普及しにキウイなどのデジタルデバイドはいまだ顕著に存在する。
 ツイッターが流行したからと言って世の中は変わらない、大きく変わるのは情報共有と娯楽のし方だけである。地震情報などの速報性と無事が確認しやすいなどの利点は非常に有意義だろう。僕も昨年の秋葉原事件の日秋葉原に行こうとしてツイッターのタイムラインで速報がどんどんアップされ事件を知り行くのを控えた記憶がある。速報性という点では他の情報ツールより敷居が低いことは確かだ。ただし140時の限界の中で論筋を通した文章を打ち続けるのは見る側としては非常にしきいが高く、それはブログのほうが最適であると思う。
 また情報の収集についてもツイッターに流れてくるURLよりRSSの方が地道な情報収集には向いていると思っている。先日RSS不要論の記事なども目にしたが、小規模の情報との偶発的な出会いを求めるか、中規模以上の情報を地道に消化して勉強するか、そういう利用規模やスタンスの違いで選べばよいし、両方を選んでも問題ない。僕は両方使っている。ツイッターに貼られるURLの多さはソーシャルブックマーク同様その記事の評価の一つの基準として見ている。

 サービスは併用するからこそそのサービスごとの強みがわかるし、役割がわかる。最初から一元化するのもよいが、役割ごとに使い分ける方が僕は好きだし、鱶が高くなりすぎてから一元化することで初めて何が必要で何が不必要かがわかる。何度もこのブログで書いてきたが、WEBは出会いのためのツールであり、ツイッターでの発言をはじめとした自分の知らない情報との出会いが価値を生んでいくサービスである。
 日常ポスト:連想発想ポストの割合は2:8位でも意外と楽しめるものである。何をしているかより、何を考えたかを言葉にするのは教育の視点からもよいことであると言える。自分なりの楽しい発言バランスを探しながらやってみるのも一興かもしれない。
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*1:大規模になると2000人フォローとかになる